2017-12-27 タイミング

Tradecraftで一番仲の良い友だちがいる。彼女の名前はケリー。カリフォルニアで生まれ育ち、日本語を勉強していることから、休日も一緒に出かけたりしながらランゲージエクスチェンジをしている。 昨日も一緒にラーメンを食べて、その後はサンフランシスコのMUJI(無印良品)に行った。無印はアメリカでとても人気だ。私が無印のペンを使っていると多くの人が「MUJI!! I love MUJI〜〜〜!!」などと話しかけてくれる。

ケリーは前職ではアニメーターで、そのスキルを活かしながら、インタラクションデザイナーを目指している。 私も私でUIにおけるアニメーションに興味があって、最近はFramerを使って遊んでいる。

彼女はPrincipleというタイムライン型のプロトタイプツールを使っていて、私もこの間触ってみたところだった。分からないところがあったので無印の後にカフェへ行き、私のPrincipleのファイルを見せながら質問する。

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学校には未経験の人や、リサーチ寄りの人などもいて、そんな中で手を動かすことに興味があって、さらには日本語にも興味のある子と仲良くなれるなんて、本当にラッキーだったと思う。入学時期を1ヶ月ズラせばよかったかな、と当初思ったりしたものの、3ヶ月しか期間がない訳で、もしズラしていたらケリーとこんな風に仲良くなっていなかったかもしれない。(ケリーは私より1ヶ月早く入学している)

異なる時期なら時期で「今のタイミングで良かった!」と思う出来事はきっとあるのだろう。それでもこの体験だけはこの時間軸でしかあり得なかったのだと思うと貴重なことだと感じる。

ケリーと何か一緒に作れたらいいな。

習作

FramerとPrincipleで作ったものは、DribbbleとGitHubにソースも含めて公開しています。 dribbble.com

github.com

サンフランシスコのTradecraftに入りました

今月からサンフランシスコにある、Product DesignerやGrowth Hackerの養成所「Tradecraft」に入りました! 3ヶ月間、見習いのような感じで実際にこちらにあるスタートアップのプロジェクトに参加したり、基礎カリキュラムを受けたり、スタートアップで活躍する人たちがメンタートークに来てくれます。

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入った時にまず言われた言葉が「ここは学校ではありません」というもの。

キッチンはある、材料もある、自分たちで調理することが仕事だ、とそんなようなことを言われました。ま、出てくるのを待ってるんじゃなくて、自分たちで何とかしてね、その為のヒントはたくさんある、ということです。

この2週間は、Design Sprintのような形で、自分が改善したいと思うプロダクトを選んで、ユーザーリサーチからプロトタイプを作ってCase Studyとしてポートフォリオにまとめるところまでやりました。

作業そのものはついていけるのですが、ネイティブの人しか居ないような環境で、英語を毎日8時間聞き、そしてコミュニケーションをとるというのはかなりヘビー。。デザインに関する部分はさすがに聞いて分かるものの、それ以外のキャリア開発などの話になると言っている英語が途端に推測出来なくなり先週は帰ってから毎日のように落ち込んでました。入って1週間で英語でゲリラユーザーインタビューやったことも良い思い出...。

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半年前まで本気で「Hello」しか言えなかったような人間なので、めざましい成長をしていると信じたい。

このキャリア開発というのは、今まであなたは何をしてきて、今なぜここに居て、次にどうしたいの?ということを自問自答させられます。カリキュラム外でもクラスメイトや先輩などから毎日同じようなことを聞かれます。答える度に、本当に私のやりたいことってそれなのか?とか、英語スキルが足りないことを言い訳に何か消極的な答えを探している自分に気付きます。

これ・・・大学3年生の時に、就職活動をする前の気持ちにとても似ています。場所や言語が違うだけで、やっていることは基本的に同じである、というのがこの2週間いた上での学びでしょうか。発見としてはポートフォリオの作り方、アプローチの仕方が日本とは少し違う気がします。

すでにデザインの仕事をしているのに行く必要あるの?と言われたりもしたのですが、一度日本でやったことを英語でやり直したり、話したりすることは、将来アメリカなど英語圏で働きたいと思った時にとても良いトレーニングだと思いました。また、経験として知っていることも、違う言語で説明を受けると理解が深くなるような気がします。

そういえば、Tradecraftに入ってから31歳を迎えました。みんながHappy Birthdayを歌ってくれて、世界共通の歌があるというのは本当に素晴らしい...!と感激しました。今が人生で一番エモいかもしれない。

大人になってからの挑戦は、精神的にも体力的にも削られるものがありますが、家事をしてくれたりなど全面的にサポートしてくれる夫には大変感謝です。

VISAの問題などいろいろあって、広い海を彷徨っているような1年間でしたが、少し前進しはじめました。

しばらくTwitterではTradecraftに関するツイートが多くなります

海外でデザインを仕事にする

海外でデザインを仕事にする

海外でデザインを仕事にする

  • 作者: 岡田栄造,鈴木元,森山茜,青木翔平,福定良佑,村上あずさ,?島泰,今村ひかる,長田喜晃,青木慶一,小林耕太,山本尚明,中山雄太,清水花笑,川島高
  • 出版社/メーカー: 学芸出版社
  • 発売日: 2017/01/25
  • メディア: 単行本
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この本を読んだ。日本以外で仕事をしている日本人デザイナーの体験を綴った本だ。

ひとまず観光ビザで夫の住むサンフランシスコと日本を行き来しているものの、今年はどう生きていこうかと考えている自分にとっては勇気付けられる本だった。夫がアメリカの現地企業で働くのを目の当たりにしながら、私も日本以外で働くということに興味が湧いていたからだ。

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DIYer(s) / 灰色ハイジがプレステのボタンを使ってアクセサリーをDIY!

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DIYに関する記事を書いているDIYer(s)さんの企画でプレステのコントローラーを使って、アクセサリーを作りました。

BaPA 第二期生 卒業制作ライブ with 虹のコンキスタドールを終えて

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春から通っていたBAPA

BAPAはプログラマー、デザイナー、プランナー、映像制作etcさまざまな技能をもった人が集まった数ヶ月の学校。 2回目の授業にして早くも卒業制作のグループ分けが発表される。 その時まで何の接点もなく顔も名前も知らなかったメンバーと。 4,5人のチームが全部で9組できあがった。

卒業制作は2020年のライブエンターテイメントを考える。 アイドル・虹のコンキスタドールのライブ演出をするというお題だ。

私たちのチームは中間プレゼンで企画を決めるまですごく時間がかかった。 (自分はプランナーとして参加している。企画プレゼンの場では負けられねぇ・・・!というプレッシャーがあったとかないとか。)

更には途中、胃を壊して入院したりもして、デザイナーでもあるのに作業もストップしてしまいメンバーには迷惑をかけたりもしつつ。

なんとか決まった企画は「EXCITOSS!!」(エキサイトス) かっこよく英語名にしているけど、まぁ玉入れである。

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卒業制作の条件は、インタラクティブであること。

ライブにおける入出力をたくさん書き出してみて、生体情報をとってみるとかいろいろあった中で、「手をあげる」というシンプルな入力に至った。何よりも「手をあげる」という行為は、実はそこに何の演出がなくても楽しい。

ライブには虹コンのファンと、BAPA自体に興味を持ってくるお客さんに分かれるということは大分最初の段階で聞いていたし、予想されていたことだった。虹コンの曲を知らない人にどうやったら手をあげてもらえるのか?ということを考えたときに、誰もが知っている「玉入れ」がフッと出てきた。

しかも、虹コンには赤組・青組があるというではないか。 これはもう玉入れしかない・・・!そう思った。 毎日が文化祭!を掲げる彼女たち。ライブは運動会でも良いんじゃないか。

さて。ではその企画をどう実現するのか。

冒頭のさまざまな職能の話。そう。この卒業制作はほんとうにすべてをメンバーの力で作り上げなくてはいけない。

私(プランナー/デザイナー)、高橋くん(プログラマー/デザイナー)、りょうさん(プログラマー)、だいすけさん(映像制作)といったメンバー。

ライブ会場のお客さん全部の手の反応をとるにはどうしたら!?というところで、私たちはkinect4台を天井に吊るすことになった。 さらに、途中でアイドル側にも邪魔タイムをつくろう!ということになって合計6つのkinectを吊るしている。

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センシングとビジュアライズ用のマシンは合計8台に・・・!それぞれの数台のマシンを持ち寄って。(4人のメンバーでよくマシン集められたな...と思う)

私たちの入力は手をあげる。でも300人の手なんて事前に用意出来ないから、300人のセンシングは本番一発しか出来ない。 ちゃんと動くのか何度も何度も何度も試しても不安だったし、本当にみんな手をあげてくれるかなぁ!?ということも不安だった。

いくらシミュレーションしてもライブは本番にしか再現性がない。

でも説明パートで舞台にあがったとき一気に不安が消し飛んだ。 舞台からみたお客さんの様子は圧巻だった。みんなめっちゃノリがいい!!

興奮したまま舞台裏に行ってライブ本番。

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そこには嬉しい光景が広がってた。 後ろの方の人たちまでみんなが手をあげてくれてる。

(私たちのチームはレーザーを使いたい!と思って自分たちでレーザーも発注。レーザー入れて良かった!!)

私たちはトリだったので、終わったらお客さんの投票タイム。 舞台裏で興奮と安堵としていたら、「3位 EXCITOSS!!」の言葉が聞こえたけど、ちょっとポカーンとしてしまった。

「あ。そうか。これ競ってたんだっけ?」

あまりにも楽しくて、チーム間で順位とかほんとうにどうでもよくなってて。舞台裏で他のチームの演出をみんなが見守ったり、「やったー!本番うまくいってるね!!」「お客さんめっちゃノッてるよ!」とかそういう言葉がずっと飛び交ってて。

たぶん。入学式のときはみんなギラギラしてて、中間のときもギラギラしてて、「他の人には負けない!!」とかあったんだけど、本番になったらみんな見守ってて。表舞台の裏側で、生徒みんなの一体感もほんとうに凄かった。

私は、会社の同僚にも「ハイジちゃんは泣かないもんね〜」とかとよくからかわれたりするくらい表情に乏しいんだけど、終わったとき涙がこみ上げてきたし、めっちゃ笑った。

虹コンのファンになった。

虹コンとのリハは実は事前に1回しか無かった。そこまで打ち合わせもまったくなし。こちらの企画説明資料と、演出シート(このタイミングでこんなことして欲しいといった)を提出したのみ。

なのにリハでこちらが想定した流れを汲んでくれて・・・どころかそれよりも良いものになってて。あとで、もふくちゃんに聞いたら、事前にちゃんと彼女たちの中で練習してくれて。彼女たちの中でのベストな演出を考えてくれて。

だって9チームそれぞれまったく違う演出で、これまでの踊りや段取りだって変えなくちゃいけないのに!

本当に彼女たちはプロのアイドルで、すごく感激した。 いままで可愛い〜という感じでアイドルの子たちを見ることはあったけど、そこに至るまでの様子を垣間見て本当に感激した。

曲も制作中ずっと聴き続けて、頭から離れなくて、でも聴くほどハマる。

作る過程でどんどん好きになって、好きになって欲しい!という気持ちで作って、楽しいライブに出来たと思うし、みんなが楽しい空間になったならそれは奇跡だなぁ。

青春は胸張って いいのだーーっ !!! ぜんぶ ユメでも いいのだーーっ !!!

最近買った雑誌

季刊d/sign デザイン no.18

季刊d/sign デザイン no.18

  • 作者: 鈴木一誌,戸田ツトム,沢辺均,喜多千草,境祐司,阪本博志,中谷 礼仁,萩野正昭,松田行正,坂手洋二,石川初,四方田犬彦,中村勇吾,廣瀬則仁,永原康史
  • 出版社/メーカー: 太田出版
  • 発売日: 2010/10/16
  • メディア: 大型本
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idea (アイデア) 2010年 11月号 [雑誌]

idea (アイデア) 2010年 11月号 [雑誌]

文字をつくる―9人の書体デザイナー

文字をつくる―9人の書体デザイナー

文字をつくる―9人の書体デザイナー

最近買った本のうちの1つ。以前からブログを拝見させて頂いていた雪 朱里(id:snow8)さんの著書。
書体に関しては学生の頃から関心がなさすぎて、もうちょっと勉強したいと思っている分野だったりする。
この本では、普段使っている書体がどのようにして生まれたのかがインタビュー形式で垣間みることが出来る。


学生が「fontって売られているの?!」という驚きを発したことが、このようにインタビューとしてまとめようと思った経緯らしいのだけれど、私も約1万字を人の手で1つ1つ作っているだなんて信じられない!という気持ちでいっぱいだったりする。
文字を書くという習慣自体がなく、文字というのは打つものだ、という感覚があるのだけれど、こうして表示されている文字そのものが人の手によるものだと思うと感慨深い。
この本を読むと、文字を扱う時には書体デザイナーに敬意を払わないといけない、という気持ちにさせられる。
書体選びで悩むときがあるけれど、エレメントだけではなくこうしたバックストーリーを知っていると、書体選びが楽しくなりそう。

気になるカトラリーSUNAO

最近気になるもの。それはgrafから出ているSUNAOというカトラリー。
新生活に向けてインテリアショップや雑貨屋さんによく足を運ぶのですが、どこのお店に行っても目に留まるのがこのSUNAO。

grafは家具しか知らなかったので、こんなものも出してるのかー、と記憶に残りました。それだけでなく、SUNAOという名に相応しい飽きの来ないデザインがいつ見ても気になるのです。


食器なんて一人暮らしの新生活ですぐにいろいろ揃える必要あるのかなー?と思って躊躇していたのですが、今日grafのサイトを見てみたら、これ新潟県燕市で作られているんですね。
燕市は私が育った町からも近く馴染みのある町ですが、洋食器の町として知られています。
躊躇していましたが、これはもう買うしかないですね。