灰色ハイジのテキスト

サンフランシスコで働くデザイナーの日記とか考え事とか

Akasaka Art Flower 08

Akasaka Art Flower 08(赤坂アートフラワー08)に行ってきた。春にTBSがオープンさせた「赤坂サカス」とその周辺でさまざまな現代アートが展示されている。

島崎

時間が無くすべてを見て回ることは出来なかったのですが、島崎という元料亭で行われていた展示がとても素敵だった。

雨の降る月曜日。お客さんが他にいなくてゆっくり過ごすことが出来た。
一番良かったと思ったのは志村信裕という人の作品。畳の部屋に待針が大量に刺さっていて、それをスクリーンとして天井から映像を投影。
床にへばりついてそれを見ていたら、案内の人が「33万本みたいですよ」と教えて下さいました。33万本・・・!!!!!????

旧赤坂小学校


別の展示のときにも思ったけれど、子供に影響を与える作品はすごいと思った。
だってそのアーティストのことを認識していなくてもいつか大人になったときに「子供のころこんなものを見て・・・」と思い出すときが来るのかもしれない。そしてあれはどういう事だったんだろう、と視点を変えてその作品について思いを張り巡らすのかもしれない。
名前が知られるだとか、何かメディアに取り上げられるとかじゃなくて、確実に誰かの心に残る。それを感じる事が出来るのが素晴らしいと思った。


中学生の頃親に連れられて美術館に行った。マルク・シャガールの展示だった。
けれども私の記憶に残っているのは、美術館の小さなスペースで展示されていた佐藤可士和さんのデザインだった。2001年くらいのことで、SMAPのライブグッズが展示されていた。

佐藤可士和の仕事と周辺 (Artist,Designer and Director SCAN)

佐藤可士和の仕事と周辺 (Artist,Designer and Director SCAN)

全然、当時は”佐藤可士和”なんて名前は認識していなくて、認識したのは大学生になってからだった。
「あっこれ中学生のときに見た」
子供の頃に見る物の影響力はスゴイ。子供の目に触れる・子供が体験出来るものづくりに関わりたいとぼんやりと思う雨の週明けだった。