世界的な広告フェスティバルである、CANNES LIONSに行ってきた。
実はあまりカンヌについて前知識がなかった私。先輩方が受賞していて何度も行っているし、話にはもちろん聞いていたけど、その熱量はまったく分からかなかった。
会場に行くと、毎日部門別に、各自が作品をまとめたプレゼンボードが貼り出されていた。玉石混交なんだけれども、それでもエントリーにはお金がかかるためかレベルの高いものが集まっていたように思う。
数ある作品を見ていると、思ったのはどれもシンプルだということ。
私が英語が分からないためにか、余計に、難しい言葉を使わなくても理解出来るものは強いな、と感じた。
中にはあきらかに賞を狙っているような、ひねくったものもあるんだけれど、ストレートなコピーに落ちているものが私は好きだった。
でもそういう方が導くまでに難しいように思う。人の根源的な欲求とか行動をここ!って突き刺すようなことって、受け止める側としてはストレートだからすごくシンプルなことのように感じるけど、突き刺す側になってみると、一歩間違ったら血管を破っちゃうんじゃないか?ってすごく大変な行為のように思う。
Unilever「REAL BEAUTY SKETCHES」
PR&プロモ部門でゴールドをとってるこの作品も、カンヌに来る前から話題でもちろん知っていたけれど、改めて授賞式の場で映像を見る度に「You are more beautiful than you think」っていうコピーに感動する。
コピーだけ見れば漫画の台詞にでもなりそうな言葉なんだけれど、あの映像を見た後のこのコピーに私はやられてしまう。
他にも受賞していたものって、誰にとっても共感しうる、そういうものだったような気がする。
最終日の授賞式がはじまる前。過去のFILMの受賞作が流れていた。
いろんな受賞作品を見ながら思うのは、これどうやって実現させているんだろう?ってことだった。
なんて言ってプレゼンしたら、クライアントが納得するんだろう?PRで受賞するようなものって提案の際にどこまでのストーリーが描けているものなんだろう?どこまでの確証がもててプレゼンしているの?
今までカンヌについてはアウトプットしか見ていなかったけれど、今回行けて良かったなぁと思ったのは、実際にこれらを作った人を登壇の場で見て、作るプロセスにも興味が湧いたこと。
この人達が生み出したんだ、って思うと、このメンバーでどういうプロセスでプロジェクトをまとめあげたんだろう?っていうことがすごくすごく気になる。
広告とWebの狭間で
Tumblr bar!
学生の頃からずっと広告とWebの2つの道で揺れてた私。中学生の頃からWebに触れてきて、大学で広告に触れて、その当時はまだこの2つは分断されているような感じだった気がする。
時おりWebの人からは広告は悪!みたいな声も聞こえてくるしね。
ずっとどっちなんだろうなぁ?って思って悩んだりもしたけど、カンヌに来てそこに境目をつくる必要はないんじゃないかな、と思った。
不登校の間ずっと社会に居場所がなくて、そのためか人の生活にコミットしたいとずっと思っていて、それはWebも広告も同じで。この社会で生活する以上、世捨て人にでもならない限り何らかの製品やサービスの恩恵を私たちは受けている。むしろこれらをハブとして、人と繋がることも少なくない。そういう意味ではWebも同じ。
今回カンヌでTwitterやGoogle、Facebook、Tumblr等のWebサービスの企業がセミナーを行っていたのがそれを物語っているように思う。
カンヌに連れてきてくれたSIXメンバーには、ほんとうにありがとう!を言いたいです。
今回カンヌに連れてきてくれたSIXのメンバーと、OK Goのダミアンと。
それにしてもこんなに毎日陽を浴びたのは生まれてはじめてだよ。
23時くらいにならないと暗くならないとか、南仏すごし。
こんな環境じゃひきこもりにはなれないな。ひきこもりたい。