灰色ハイジのテキスト

サンフランシスコで働くデザイナーの日記とか考え事とか

好きなものを好きという勇気

数年前まで自分が好きなものはこれ!と主張が出来ないような人間だった。
主張出来ないだけならまだしも、自分でも何が好きかよく分からない、みたいな感じ。

洗礼を受ける

ひきこもりから社会復帰した高校時代。
友達は出来たけれど、やっぱり結構ひきこもりの名残はひきづっていたような気がする。


ある日、好きなアーティスト誰?と聞かれ「椎名林檎」と答えた私に飛んできたのは、
「あー・・・なんか声キーキーしてるし?苦手なんだよねぇ」


今にして思えば、なんの悪意もないことが分かるのですが、
ひきこもりネガティブ思考の時って何を言われても、人格まで否定されたような気になっちゃうんですよね。軽くショックを受ける私。
以来、なんとなく自分の好きなものを人に言えなくなって、人の好きなものに合わせるような感じになっていきました。

仕事で困る

広告系のWebデザイナーとして就職する訳ですが、仕事をしていて困ったことがある。


「ハイジさんて何が好き?」
MTGでは、必ずこういった質問が飛んでくるのだ。


好きなものがない訳ではないのだけれど、その好きなものが他の人に受け入れられるかどうか、どう評価されるか、そんなことを考えてしまうようになってしまっていたのです。
今にして思えばすごくくだらないなぁと思うんだけどね。


社会人になってからは、意識的に自分が好きなものって何だっけ?と自分に問うようになった。
映画や音楽、服、たまたま目にしたポスターなど全部に「これは自分は好きか?」と。
わざわざ訓練しなくちゃなの?という感じだけれど、仕事って何%かの自己主張を求められると思う。もちろん100%出すとうざいんだけど・・・。