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灰色ハイジの観察日記

元ひきこもりのとある日記。

上品なチープさがリアルを描く。映画「わたしたちの宣戦布告」

フランスの女優ヴァレリー・ドンゼッリが監督する映画「わたしたちの宣戦布告」を見た。


映画『わたしたちの宣戦布告』海外版予告編(日本語字幕付き)

あらすじを言ってしまうと、ある若いカップルの元に生まれた子供が実は病気でそれを乗り越えるーという、それだけ聞くとよくある泣けるドキュメンタリー?という感じだが、この映画はそういったものではない。

まず確かにこれは実話である。ヴァレリー自身の話であり、またヴァレリー自身が出演している。さらには、別れた夫も夫役として出ているというから驚きだ。

この映画は、とてもユーモラスに満ちている。出演者もリアルな人達で構成された中で、重い現実を再度演技としてやり直すのだから現場は非常に大変だったのではないかと想像できる。けれど、テンポ良いカットでコミカルな演出がところどころでなされていて、見ている方も重く無い。むしろ映画を見ながら何度笑い出したくなったことか。。編集がすごく好きな映画だ。

上品なチープさだなぁと思った。コマの繋ぎ方などがGIFアニメのようで、今どき感に溢れている。これが日本映画ならば、とことん綺麗な絵で綺麗な言葉で、泣けるドキュメンタリーになっていたのではないだろうか?
色彩もフランス映画らしく色鮮やかで可愛らしい。
出ている人たちもすごくリアルで、しかも演技どころか本人たちが再現しているのだから、もうそれはリアルなはずだ。この空気感がこの監督のセンスなのだろうなぁと思う。

普段わたしはあまり映画を見ないけれど、これはもう一度見たいと思った。